2005-09-10 リーンソフトウェア開発 リーンソフトウエア開発?アジャイル開発を実践する22の方法?作者: メアリー・ポッペンディーク,トム・ポッペンディーク,平鍋健児,高嶋優子,佐野建樹出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2004/07/23メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 98回この商品を含むブログ (113件) を見る自動車業界でトヨタが実践している無駄の少ない(Lean)生産方式をソフトウェア開発に適用したときの原則とプラクティスについて。 鉄鋼生産業社ニューコアの評価方法 ニューコアは、計測すべきレベルより、一段高いレベルで評価を行うことによって、通常の計測システムによる部分最適化を回避している。工場のマネージャーは、その工場の生産性ではなく、全工場の生産性に基づいて報奨を受ける。また、作業者の報奨金は、30〜40人からなるグループの生産性にもとづいて支払われる。 個人の生産性で評価しないってところがすばらしい。「成果主義」と呼ばれている評価方法は個人の生産性を評価して報酬を決める傾向にあるように思うが、それだけでは近視眼的すぎることがよくわかった。80年代に「日本型」と呼ばれていた評価方法ってこの方式じゃなかったのかなぁ。 待ち行列理論 サイクルタイム(あるプロセスの最初から最後までにかかる時間)の短縮のためには以下のことが必要。 到着時刻の平準化 サービス時間の平準化 ゆとり 作業単位を小さくすることが重要。作業単位が大きくなるにつれてサイクルタイムが長くなる。さらに、稼働率が高いときに作業単位が大きい作業をキューにつっこむと最悪。 制約理論(TOC) 組織のスループットを上げるためには、ボトルネックを見つけて解決する必要がある。 ボトルネック以外にリソースの割り当てを増やすと(ボトルネックでの作業が積み上がり)逆効果。