しあわせの理由

しあわせの理由 (ハヤカワ文庫SF)

しあわせの理由 (ハヤカワ文庫SF)

短編集で、とりあえず表題のやつを読んでみた。
小説としてはよくできてて、考えさせられて、面白いのだろうけど、陰鬱な気分になった。
個人はしょせん脳の奴隷で、その脳の構造は遺伝と偶然の産物でしかないように思えてきた。


この小説を読んでいて
http://anond.hatelabo.jp/20070823233243 (何でも楽しいという友人)
を思い出した。↑の人って、「しあわせの理由」の主人公の12歳の頃そっくり。
この人の場合、「知る」ということに対して正のフィードバックがかかったきっかけは何なんだろうか?


自分が「楽しい」とか「気分がいい」とかいうことを客観視すると、”外部刺激が電気信号に変換されて、遺伝と過去の経験
によって作られた神経ネットワーク中に流れ、「気分がいい」回路を通った”ということでしかなくて
何が「気分がいい」かを定義するのは、偶然しか出発点は無いように思う。
世界にランダムに発生しているものからどういう感情が発生するかは、そのときの神経ネットワークの状態に依存する
そのとき発生した感情から神経ネットワークがちょっとだけつなぎ変わる→そのちょっとだけつなぎ変わった状態で
ある刺激を受けると、また別の状態に→以下無限ループ


リフレクションが興味深いのか興味深くないのか、よくワカランようになってきた。