ハーバード流交渉術

ハーバード流交渉術 (知的生きかた文庫)

ハーバード流交渉術 (知的生きかた文庫)

交渉のフレームワークの基本を整理する本。とてもオモシロイ。古い本だけれど、内容は全く古くない。というか、基本だから古くなりようがない。
「駆け引き型交渉ではなく、原則立脚型の交渉をおこなおう」という内容。譲歩は愚の骨頂!


P39-40の保険会社の弁護士と、州の保険局長とのやりとりが興味深い。まさに、自分がよくやって、話がまとまらない交渉方法。
話の内容が客観的に正しければ話し方は飾りみたいなモノだと、つい1年くらい前までは思ってたのが遠い昔のようだ。。
#利害関係者が多いほど話し方も気を遣わないとメンドクセーことが起こる。

原則立脚型の交渉の基本

  • 人と問題を分離すること:個人攻撃になるとまとまるものもまとまらない
  • 立場でなく利害に焦点を合わせること:交渉は利害の調整
  • 行動について決定する前に、多くの可能性を出すこと:早合点危険。立案と決定は分離すべき。
  • 結果は客観的基準に因るべき:これを外すと貸し借りの話し合いになる

利害への焦点の合わせかた

自分の利害を生々しく伝えて印象づける

具体的に。
利害の正当性を確立するため。相手に、こちらの直面している問題に注意を向けることが妥当なことだと思わせるため。

相手の利害に聞く耳をもつ

相手の利害を理解していることを示すだけでなく、それが問題解決の一部であることを認めることも大事。

理由→結論

結論を先に言うと、反発が待っている。
背景と根拠を十分に説明してから、要求をきりだす。

過去のいきさつより「明日何をしららよいか」を問う

何を得たいかについて話すほうが利益を満足させやすい。

選択は柔軟に、希望は具体的に

具体案を複数用意する。

不利な状況での交渉術

ぎりぎりの合意条件だけを持っておくと、交渉時に得られる情報に柔軟に対応できない。
不調時対策案を持つ。合意案と不調時対策案を比較して、合意した方が得かどうかを判断する。




人間と問題を切り離すことは重要!