テオ・ヤンセン展

日本科学未来館でやってるテオ・ヤンセン展行ってきた。

動機

単に歩く仕組みが興味があったのと、そもそもなぜビーチアニマルを作り始めることになったのかに興味があったので。

歩く仕組み

このあたりの動画をみると分かりやすい。
複数の↓のユニットが、位相をずらしたクランクシャフトで繋がってバラバラと足が動く。

クランクシャフトの回転を、エリマキトカゲのえりみたいなところに受けて風で押させることで実現していたり、最近のになると、風のエネルギーを上部の羽をばたつかせることで一度ペットボトルに貯めて、その後、ペットボトルの圧縮空気で回転させてたりする。

そもそもなぜビーチアニマルをつくりはじめることになったか?

もともとは大学で物理学を専攻してて、その後画家になった経歴らしく、ビーチアニマル以前には、PC中で人工生命を作ってたりしたらしい。

↓その映像


その後、ビニールチューブでビーチアニマルの原型をつくりはじめてる。
最初のプロトタイプは、テープ貼りまくりで、足の動きをテストした物。まだこのときは、自立できないモノ。


このあと、自立して、人が押して動くものを作る。
結束バンドを大量に使用しているので、見た目はかなり汚い。


オランダの文化教育科学省から助成金のゲットに成功したもの。このあたりから、ヒートガンを使用しているためか、結束バンドが少なくなって、見た目も綺麗になってくる。


この後、木製のアニマルの作成をやったりして、ぶれた時期もありつつ、最後にはビニールチューブ+風動力に戻ってくる。

木製のやつ


最新の巨大アニマル


最終目標は、テオが死んでも、アニマルたちが砂浜で生き残っていくことらしい。

感想

テオ・ヤンセンのすごいところは、「テオ・ヤンセン機構」と呼ばれる歩行構造を作ったことと、作ったものを「風食生物」というラベルをつけて売り出し、改善していってることにあると思う。


あれが、ただの機械構造だけだったら、「へー、動物っぽいね」で終わりなんだろうけど、「風食生物」というカテゴリを作ったことで、今後の進化に期待を抱かせているだと思う。


なんせ


ペットボトル == 胃
取り替え可能なユニット == 遺伝子
という、冷めてみると無理がある説明も、上記の説明で
「アリだな」と思わせる。