できる社員は「やり過ごす」

できる社員は「やり過ごす」 (日経ビジネス人文庫)

できる社員は「やり過ごす」 (日経ビジネス人文庫)


96年に書かれた本で、日本企業での年功制の意味について書かれている。
できる社員になるための本じゃない(それを期待してたけど)。
内側から見た富士通「成果主義」の崩壊 (ペーパーバックス)」が2004年にでてるのに、この本がすでに96年時点で単純な成果主義の導入が経営の怠慢であることを指摘しているのは興味深い。


本の内容は、このエントリが良くまとまってる。

http://d.hatena.ne.jp/harowanwan/20070715


この本、1-3章と4章以降の内容がかなり違うように見える。
1-3章は、「『日本企業の係長』入門」みたいな内容。

係長の「やり過ごし」「尻拭ぬぐい」「泥かぶり」がどう組織に役に立っているか?
その3つが、係長にとってどういう意味があるか?

#「はじめての課長の教科書」といい、この本といい、やっぱ日本企業はミドルマネジメントが肝なの?


4章は「未来傾斜原理」について。
未来傾斜とは、将来の割引率を低く見積もること。割引率が低いので、現在の貯金的行動
(「やり過ごし」「尻拭ぬぐい」「泥かぶり」)が普通に考えるより価値が高く見なされる。
日本人はこの未来傾斜が大きいのではないか?未来傾斜が大きい個人には、年功制が有効。
年功制が崩れてきたのは、経営に失敗して従業員の年齢構成が崩れたため。


#要は経営がしっかりしてれば、年功制が良い。経営の失敗のつけを従業員に回すなら
#年功制はムリ。
#日本全体がマーケットとしてしぼみつつある状況では、経営の継続的成功は難しいので
#年功制はムリってことか。


5章はじゃぁ経営者はどうすりゃいいの?という話。
戦略を持って、強み(テクニカル・コア)を生かしましょうと。

ん゛〜、まったくうまくまとまらない。